東京郊外の低層住宅地に計画した14戸の賃貸住宅です。居住者の領域が、共有通路/専有住戸という2段階の単純なものではなく、何段階も各々の住戸と重なりながら敷地内に広がる集合住宅を計画したいと考えました。各住戸は2階建ての単純な箱ですが、1階と2階がずれていることにより、1階の上にはテラスが生まれ、2階の下にはピロティができます。そうして各々の住戸面積と同量の屋外空間が生まれます。ピロティ/テラスの屋外空間が、住まいの緩衝として住戸周りに設けられることで、大きな敷地内に居住者の段階的な生活領域が造られている風景を提案しました。