Matsuura Sota Architects

IndexIndex

Works

3.4mの建物

都内の旗竿敷地にて、ご夫婦の住まいと奥様の仕事場を兼ねた建築です。敷地面積は42㎡(約13坪)という狭小地であり、実際に建築が可能な建物の幅はわずか3.4mという状況でした。幅3.4mということは階段を設けると、残りは2.2mほどになります。そのため十分な居住空間を確保するためには、階段を含む動線空間について何らかの工夫をしなくてはいけないと考えました。

住空間と仕事場

またご夫婦からのご要望としては、完全にプライベートな住空間だけではなく、奥様が主宰されるアクセサリーブランド「nezu」の企画/制作の場でもあることも求められました。限られた空間の中で、住空間と仕事場をどのようにして使い分けていくのかが課題となりました。

階段のオドリバをつくるように

そのような状況下で、建物全体が8層のスキップフロアによって一筆書きに繋がる、明るく開放的な建築を考えました。階段や廊下といった動線空間と、リビングなどの居住空間を別々に設けるのではなく、居住空間そのものが大きな動線となり、光と風、人の気配が行き交います。半地下の寝室から、玄関や作業場を介して、徐々に上昇し、最上階の窓からは隣家の屋根や近隣の公園が望める環境になります。またスキップフロアによる長い動線によって、壁や建具を用いず、曖昧に住空間と仕事場のキョリをとることが出来ます。1つの大きな階段のように単純な空間構成の中で、居住と仕事の心理的、物理的なキョリを住人が状況に応じてはかることが出来る計画になっています。

所在地 / 東京都
敷地面積 / 42.34㎡
延床面積 / 62.48㎡
構造 / 木造・2階建
構造設計 / Q & Architecture
撮影 / 千葉正人
メディア掲載
・建築家ポータルサイトKLASIC(クラシック)
特集記事「オドリバ」
https://www.klasic.jp/construction/11850/
  • Prev
  • Works
  • Next